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こと座の神話 [神話]

知恵の神、ヘルメスが琴を作り、音楽の神アポロンが譲りうけた名器だった。
琴はその後、アポロンの息子オルフェウスの手に渡った。
神の琴を手にしたオルフェウスは、やがて動物すらうっとりさせるほどの、すばらしい吟遊詩人となった。

オルフェウスには、ニンフのエウリュディケという美しい妻がいた。

しかしあるとき、彼女は毒蛇にかまれて死んでしまったのである。
妻を失う痛手に耐えられなかったオルフェウスは、冥界に降りた。
そして、冥府の支配者ハデスとその妻ペルセポネに、妻を返してくれるよう、琴を奏でつつ涙ながらに訴えた。
彼の思いに打たれたふたりは、エウリュディケを返すことにした。

ただし、冥府を出るまでは決して妻のほうに振り返ってはならないという条件をつけて。
だが、オルフェウスはあと少しで地上につくというところで、本当に妻がいるか不安になって、つい振り返ってしまったのだ。
そのとたん、妻は永久に冥府に永遠に連れ戻されてしまったのである。
悲嘆に暮れたオルフェウスは自らを慰めるための宗教を興し、酒の神ディオニュソスを怒らせた。
そして神は、自らの信者でである女たちを彼のもとに差し向けて、八つ裂きにして殺させたのである。
川に投げ込まれたオルフェウスの首と愛用の琴は、やがてエーゲ海に達し、レスポス島に流れ着いたという。
琴は彼の父アポロンによって天に上げられ、星座となった。
















さそりの神話 [神話]

巨人族の狩人オリオンは日ごろから粗暴で行状も悪く何かにつけオリオンは何かにつけ自分の力を誇示するため、オリンボスの神々の嫌われ者だった。
あるとき、オリオンが「自分より強い動物など、この世に存在しない」と高言したため、ゼウスの妻ヘラの怒りを買った。
そして、彼女は、オリオンの通る道筋に巨大なサソリを放った。

何も知らないオリオンは草むらから突然出現したサソリに足を一刺しされ、その猛毒のために敢え無く命を落とした。

大さそりは、オリオンを倒した功績をヘラや神々に認められ、星座として天に上げられた。

後にオリオンも星座となったのだが、さそりが大の苦手としまったため決して同じ時期に天を上がろうとしなかった。

(夏の星座と知られるさそり座、冬の星座のオリオン座と対照的である。また、東の空にさそり座が出てくると、オリオン座は西に沈んでしまうのだった)












オリオンの神話 [神話]

オリオンはたくましい好青年で、武勇にも優れていた。
だが、極めて横暴であった。

彼の最期に至るまでには、ふたつの話がある。

オリオンは何かにつけ自分の力を誇示するため、オリンボスの神々の嫌われ者だった。
あるとき、オリオンが「自分より強い動物など、この世に存在しない」と高言したため、ゼウスの妻ヘラの怒りを買った。
そして、彼女は、オリオンの通る道筋に巨大なサソリを放った。

何も知らないオリオンは草むらから突然出現したサソリに足を一刺しされ、その猛毒のために敢え無く命を落とした。


もうひとつの話。
オリオンは、月と狩猟の女神アルテミスと恋仲だった。

女神アルテミスと太陽神アポロンは双子のだった。
太陽神アポロンはオリオンの粗暴さがきらいだった。

そこでアポロンは彼の元に毒サソリを送った。
驚いたオリオンは海に逃げた。
アポロンは、海中を頭だけ出して歩くオリオンが岩とも丸太とも見分けがつかないのをいいことに、アルテミスに示し
「弓の達人であるおまえでも遠くに光るあれに矢を当てることはできないだろう」と挑発したのである。
これに乗ったアルテミスは恋仲とも知らず弓を引きオリオンを射殺してしまった。

後にこれを知ったアルテミスは嘆き悲しみ、ゼウスに頼んで彼を星座にしてもらった。


ペルセウスの神話 [神話]

大神ゼウスとアルゴスの女王ダナエとの間に生まれたペルセウス。

ダナエの父であるアルゴス王は、神託によって自分が孫に殺される運命であることを知り、二人を追放した。

セリーポス島で成長したペルセウスは、ふとしたことから見る者をすべて石と化す怪物メドゥーサの首を取ってくるはめに陥った。
だが、ペルセウスは神々の加護を受け、知恵と戦いの神アテナの楯、旅人と伝令の神ヘルメスの翼あるサンダル、冥府の神ハデスの隠れ兜を入手した。

それらを使って首尾よくメドゥーサの首を手に入れたペルセウスが、帰途、アンドロメダを助け妻とした。

やがて、ペルセウスは、母や妻とともにアルゴスに戻った。

孫の帰還を知ったアルゴス王が逃亡したために、彼はそのまま王となったのだ。

あるとき、競技会に出場したペルセウスは円盤投げで誤って老人に円盤を当て、殺してしまった。
この老人こそ元のアルゴス王、すなわちペルセウスの祖父だった。
神託はここに成就したのだ。

その後、自分が殺した祖父の国を継承することに耐えられす、ペルセウスは他国の王と国土を交換し、ミュケナイその他の王国の支配者となった。

死後、ペルセウスはアテナによって天に上げられ、星座となった。


カシオペアの神話 [神話]

エチオピア王妃カシオペアは、自分が美人であることをいtも鼻にかけていた。

さらに娘アンドロメダの美しさも自慢の種だった。

そして、常日頃、ことあるごとに
「この世の中で私の娘のアンドロメダに美しさで勝てる女はいない」
「そのアンドロメダの母である私も、もちろん美しい」

国のあちこちで高言していた。


ある日、彼女はつい口が滑った。

「いくら美しくも、ネーレイデスたちだって、私の娘アンドロメダには勝てない」

これを聞いて激怒した海の神々は、アンドロメダを化け鯨の生け贄にしようした。

この危機は英雄ペルセウスによってなんとか回避できた。


事件の張本人である軽率なカシオペアには死後、ポセイドンら海の神々による報いが待っていた。


カシオペアは椅子に縛り付けられた姿で天に上げられ、星座とされてしまったのだ。

しかも、一日に一度、海の下に降りて休息することすら許されなかった。

おおぐまとこぐまの神話 [神話]

精霊のカリストは月の女神アルテミスの侍女。

ある日、その美しさに心を奪われた大神ゼウスは、アルテミスの姿に化けてカリストに近づき、契りを交わした。
カリストは妊娠し、アルカスという男の子を産み落とした。

これを知った処女神アルテミスは激怒し、カリストを醜く大きな熊に変えてしまったのである。
熊となったカリストは、生まれたばかりわが子を置いて、森の奥に姿を消した。

月日がたち、りりしく成長したアルカスは一人前の狩人となっていた。

ある時、アルカスが獲物を求めて森の中を歩いたところ、一頭の熊と出くわした。
まさかそれが自分の母親だとは知らないアルカスは、とっさに矢をつがえ、熊の心臓に向けて狙いを定めた。
この有様を、天上から見ていたゼウスはアルカスに自分の母親を殺させるわけにはいかないないと、アルカスの姿を小熊に変えた。
そして、ふたりのもとにつむじ風を送って天上に吹き上げ、星座としたのである。

だが、ゼウスのしたことを快く思わない女神がいた。

日ごろから夫の浮気を腹立たしく思っていた妻のヘラである。
ヘラは憎くてたまらないカリスト親子をいっそう苦しめようと、海の神オケアノスの妻テティスに頼み、海の中に入って休むことができないようにしてしまったのだ。

こうして他の星座は一日一度、休息のときが訪れるのに、おおぐま座とこぐま座は一年中休むことなく、北の空を回りつづけることになったのだ。

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